PS, I Love You by Cecilia Ahern アイリッシュ版ブリジット・ジョーンズ?
ホリーとジェリーは15歳で知り合い、7年前に結婚した愛情と幸せにあふれる若い夫婦。しかし、ジェリーに脳腫瘍がみつかり30歳で他界してしまう。 取り残され、うちひしがれたホリーの元に 届いた亡きジェリーからの10通の手紙。 そこにはジェリーからホリーにあてたメッセージやさまざまなタスクが…。 家族や友人、そしてジェリーからの手紙に励まされ、ホリーは新たな人生をスタートすることができるのか… | |
読後感もスッキリさわやか。はっきり言って軽~く読める小説で、主人公ホリーは30歳にしては
ずいぶん幼くてナイーブだなぁ…とちょっとイラつく場面もあったけど(まぁ、そこから成長していくのが
本作のテーマなんだけど…)、読み進めていくとホリーとその家族や友人とのエピソードなんかも意外に
うまく練られてる?割と楽しんで読めました!
ホリーは何をやっても裏目に出てしまったり、すごくブリジット・ジョーンズ的なんだけど、時々
「あ~、これはアイルランドの話なんだ…」と実感することがあって、そこが面白かったですね。
ホリーの名字「ケネディ」を見た瞬間、「オブライエンさんとかマクなんとかさんだけでなく、
そういえばケネディもアイリッシュの名前だったっけ…」と思ったり。ホリーが親友のデニースや
シャロンとお茶するのはダブリンで一番賑やかなグラフトンストリートにあるビューリーズカフェ。
最愛の夫を亡くし、どうやってそれを受け入れ、立ち直っていくか…。
それって普遍的なテーマなようだけど、"PS, I Love You"が面白かったのは、舞台がアイルランド
だったからじゃないかな…と思ってます。夏は緑であふれていても、どんよりとした天気が続く冬は
ウツになりそうだし、日本やアメリカ以上に「家族主義」的なこぢんまりした国だからこそ、若くして
未亡人になってしまったホリーが、より「自分はひとりぼっち」と感じてしまったのではないかな、と。
(だから映画版では設定がガラリと変更されていたのが残念…。著者のアハーンさんは満足らしいけど、
映画には原作のエッセンスが全く活かされてない気が。)
ブリジット・ジョーンズでいうとまさにシャザーとジュードな、ホリーの親友デニースとシャロンとの
かけあいよりも(話のテーマは大体「酒」「男」だし…)、アイルランドらしい大家族のケネディ家の人々
の細かなエピソードの方がずっと面白かった。愛情あふれる優しい両親に、カタブツでつまらない長兄の
リチャード、クールで人気者の二男ジャック、エキセントリックでぶっとんだ妹キアラ、末っ子らしくちょっぴり
自己中心的なデクラン…と書くとステレオタイプなキャラクター設定のようだけど、ホリーがジェリーの死を
乗り越えていく過程で今まで気付かなかった兄弟の別の一面に気付き、彼らとの関係も変わっていく…
という所もホロリとさせられました。
そして、「僕がいなくても君は大丈夫」と、ホリーを勇気づけるためのジェリーからのメッセージでは、
Shoot for the moon, and if you miss you'll still be among the stars...
が、一番心に響きました☆
文章も平易でとても読みやすいので、軽いロマンチックコメディが好きならオススメ!
なってしまったけれど、こちらは構成もよくできていて、それほど無駄もなかった気がします。
(当時)21歳の女の子が書いたとは驚き…。
でも映画版はあまりオススメできません…。個々の女優としては好きだけど、どう見ても30歳には
見えないホリー(ヒラリー・スワンク)、デニース(リサ・クドロー)、シャロン(ジーナ・ガーション)が
痛々しいし、原作ではチャーミングなキアラ(映画ではアメリカ人なので「シアラ」かな)が普通の
女の子に、ホリーの新たなLove Interestとなるとってもステキなダニエルも単なる変わり者(せっかく
ハリー・コニックJrが演じてるのに)になってしまっているのにもガッカリ(涙)。
翻訳版と映画DVD
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